祖母が認知症になって10年余りが過ぎました。
10年前は「子供は何人いるの?」と聞くと「11人」(本当は6人です)
「え?6人じゃないの?!」と言うと、
「父親が違うの」とまさかの浮気疑惑で笑わせたりしていましたが、
近頃は会話も成り立たなくなり、家族もなんだか張り合いがなくなってきました。
機嫌が悪い時には、杖を振り回す武闘派になり、
介護する方も怒ったり落ち込んだりします。
祖母がお泊まりに行っている時、落ち着いて考えると、
103年の人生で認知症になったのは最後の10年だけ。
それまでは、私が生まれた時にはおむつを替えてもらい、
子供時代は泊まりがけで遊びに行き、
大人になって遠く離れて暮らしている時はあくまきを作って送ってくれたり、
かわいがってもらった時間の方がうんと長いことを思い出しました。
昔のことを思い出すのは認知症にいいと聞きますが、
介護する方にも効果があるのだなと思いました。
医事課 G