内科・消化器内科・麻酔科・リハビリテーション科 医療法人みゆき会 みゆきクリニック

日置市でかかりつけ医として地域の健康を守る内科クリニック、介護福祉関連サービスも幅広く提供しています。

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みゆきクリニックスタッフブログ

虹の彼方(2) ~父の看取り編~

 

10周年イベントの前日の9月21日、

7月ごろから体調を崩していた父が息を引き取りました。

享年82歳。

 

ここ2カ月は入退院の繰り返しでしたが、夫と相談し

亡くなる1週間前に退院してその後を在宅で看るつもりでした。

本人の病気の受容はなされているような反面納得していない様子もあり、

しかし輸血を繰り返す支持療法しか打つ手のない入院の日々は苦痛で

愛犬と母との生活に戻りたいようでした。

また我の強い父の相手をしなくてはいけない入院先の医師や

看護師の皆さんにも申し訳ない気がしていました。

 

私たち夫婦にしてみれば

治療者の立場と家族の立場からの両面からの景色は

思ったよりもつらい光景で、

色々な決断も少し時間がかかったような気がします。

亡くなった翌日、父も楽しみにしていた10周年イベントは決行、

無事に終わって父は喜んでくれたのではないかと思います。

 

実は父を看取った場所は当法人の小規模多機能ホームでした。

在宅で看るのには母は高齢でしたので

小規模多機能ホームと訪問看護を組み合わせるつもりでした。

息を引き取った後になじみの職員が死後の処置を行い

皆が玄関で見送ってくれるのを見て、

悲しい半面嬉しくてたまらない気持ちになった時に

これが在宅医療の醍醐味だなあとしみじみと感じたのでした。

 

イベントの朝に見た美しい虹は父からのプレゼントのように思えました。

10周年記念誌は体調が良い時に見せようと思っていましたが

結局見てもらえず仕舞でした。

開業前から今まで色々な決断をする時に

一番相談していたのは実は父でしたので、

もうそろそろ独り立ちしなさいということだったのでしょうか。

 

何かにつけ親身になって相談に乗ってくれ、

いつも私の体の心配をしてくれていた父の代わりに

残された母と愛犬の暮らしを守ろうと思っています。

 

 

理事長 坪内みゆき

 

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虹の彼方(1) ~10周年記念イベント編~

 

ちょっと遅くなってしまいましたが、イベント報告by理事長版を載せてみたいと思います。

 

9月22日 日曜日

ミーティングを重ね万全に準備をして臨んだ記念イベントの開催の日です。

朝起きると雨が少し降っていましたがやがて上がり、

7時ごろに家を出て西の方角をみると

なんとも美しい虹がくっきりとしかも二重になってかかっていました。

 

下が思わず車を留めて撮った写真。

 

なんだか今日1日がうまくいきそうな予感の中、会場に入りました。

「みゆきスマイルでがんばろう」と朝礼をした後集合写真を撮影し、

進行係、舞台係、接待係、会場係、駐車場係、救護係、受付係に分かれて準備開始。

もちろんグループホーム、小規模多機能ホームのお留守番隊の職員もがんばっています。

 

前日に会場設営はしていましたが当日午前中にリハーサルがいくつかあり、

あっという間に11時すぎ。11時半には少しずつ会場にお客様が入り始めました。

先着100余名の方に記念の紅白まんじゅうと10周年記念誌を配布し

会場には300名以上のお客様が入り盛況の様子。

 

12時30分、たくちゃんこと野口たくおさんの司会でイベントスタート。

宮路日置市長の祝辞を頂いた後、地元の扇尾保育園の園児による太鼓。

アーティスティックな演出が非常に見ごたえがあり

とても保育園児の演技とは思えない舞台。

実は関東でTV関係の仕事に携わっていた副園長先生の演出だったようです。

 

その後国際文化交流会TENの舞台。

舞台には日吉町在住の橋口ふよ子さんの書「ひおきの地に生きる」を掲げ

これが踊りとパーフェクトに合っていました。

日本舞踊を通した国際文化交流、青少年の育成を30年近く続けてきている

TENですが海外公演の経験も数多く若手舞踊家の踊りがひときわ輝いていました。

 

そして待望の谷山病院黒野先生の講演。心に響く講演の後の反響はやはり大きく

質疑応答の際に亡き母上のお話をされる方、涙する方、日々の介護を反省する方、

後日外来に来られた患者様からもとても良い講演だったとの言葉を頂きました。

 

そして職員「チームみゆき」による介護寸劇。

日置市のキャラバンメイトだった職員の発想でしたが

楽しかった、リアルだったとの反響。

その後当院開設以来、月1回TENが行っている日舞リハビリをお披露目。

会場のお客様にも一緒に踊っていただき会場が一体となって盛り上がりました。

 

そしてこちらも開設以来10年間月に1回のアロマボランティアに

通ってくださる平田マサ子さんの永年功労の表彰式。

これからも来ていただけるとのこと、かさねがさね感謝。

 

 

 

その後はいよいよ個人的にも待ちに待った憧れのフォーマレッツの演奏。

まさか中間貴子さんをお呼びして演奏していただけるなんて本当に夢のよう。

この時ばかりは素のお客様になってしっかり客席から聞きました。

「ジュピター」あたりから感極まってしまい涙、涙。

やはり真の音楽には心を癒す偉大な力があります。

でもアンコールの時間がなくてごめんなさい。ぜひまた来ていただきたいです。

 

続いて松元裕樹さんの歌謡ショー、「敬天愛人」等の歌を素晴らしい歌唱力で披露。

実は今回の舞台・音響を松元さんのマネージメントをしている

Take Zero(テイクゼロ)さんが引き受けてくださいました。

素人の私たちはこんな小さなイベントでそんなプロの舞台・音響なんて

もったいない等と浅はかな考えでしたが

今回の成功の大きな要因はこのTake Zeroさんのバックアップでした。

心から感謝です!

 

最後は西郷隆文先生の御講演。

郷中教育を中心としたお話はひおきの青少年育成の柱のひとつとして

深く浸透させていくことが日吉町の発展につながると感じます。

薩摩の歴史のDNAが日吉町に存在している重大さを再認識し

それを今まで以上に内外に発信していく必要があると思います。

 

そんなこんなでたくちゃんの愛情あふれる司会進行で16時40分にイベント終了。

楽屋裏でもたくちゃんはサービス精神旺盛。

表裏のないその誠実な人間性に感動しました。

 

 

 

イベントは事故もなく400名近くの来場者で盛況のうちに終了。

会場を速攻で撤収し19時から打ち上げに入り盛り上がり、

伯父が届けてくれた大きなケーキに10本のろうそくを立ててケーキ入刀し皆で頂きました。

 

 

 

半年かけて皆で準備したイベントは大成功でした。

たくさんの方々のご協力を頂いて作り上げたイベントでしたが

お花や差し入れをたくさん頂き

開催後にも「とてもいい会だった」とお誉めの言葉を多数いただきました。

反省点もいくつかありますがこの気持ちを忘れることなく、

頂いた愛情パワーをチャージして明日からの仕事につなげていきたいと思っています。

出演者、来場者の皆さま、本当にありがとうございました。

そしてみゆきスマイルでがんばってくれた職員、ご苦労様でした!

 

理事長 坪内みゆき

 

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誕生日を迎えて

 

先日おかげさまで誕生日を迎え、職員から花とケーキをもらいました。

 

 

 

祝ってもらうのはいくつになっても嬉しいものですし、同時に

いつも頑張ってくれている職員には有り難い気持ちで一杯になります。

 

今、全職員を挙げて 9月22日のみゆき会10周年記念行事

記念誌作成に取り組んでいます。徐々に日程が差し迫ってきて

広報委員会、実行委員会を中心に盛り上がりをみせています。

 

特に記念行事のフォーマレッツのマリンバ演奏は

高校時代以来(中学、高校と吹奏楽部に所属しました)の念願で、

代表の中間貴子さんは目もくらむような才能の持ち主です。

この日吉町に来てくださるなんて夢のようでとても楽しみです。

 

それから介護セミナーの黒野先生のご講演は、非常にわかりやすく

好評で前回のセミナーはホールに入れない方がいたそうです。

 

また国際文化交流会TENの日本舞踊の烏野先生は

城西高校の非常勤講師も務めておられ、私のひそかなメンターです。

(ご本人には恐れ多くて言えませんが)

 

郷土セミナーは西郷先生ですが、さすが西郷隆盛の曾孫、

オーラがあられ日吉町の宝です。

 

ところで司会の野口たくおさんは夫のいとこですが、この10年で

超有名人になってしまい久しぶりにお話ししたら緊張してしまいました。

 

こんな方々に来ていただけるなんて

みゆき会はなんて幸せ者だろうと感慨深いものがあります。

準備万端で10周年記念を迎えられるように頑張りますので、

是非たくさんの方々にご来場いただければ嬉しい限りです。

 

理事長 坪内みゆき

 

 

※編注…「メンター」とは良き指導者・優れた助言者・恩師の意。
仕事やキャリアの手本となり、助言・指導をしてくれる人材のことを指す。

 

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学びの言葉

 

「この歳になると楽しいことがあるよりは、

毎日が平らかで穏やかに過ごせるのが一番なのです」

 

先日診療の時に95才の女性の方がおっしゃった言葉です。

杖をついて一人で歩いて診察室に入ってこられる姿は神々しささえ感じられます。

 

ともすれば介護事業を行っている人間としては

今日はどんな楽しいことをして喜ばせようか

どんな話をして笑わせようか

そういう風に気負ってしまいがちです。

 

この方は介護サービスを何も使っておられませんが、

近所の80才ぐらいの友人とおしゃべりをしたり、

本を読んだり、月に1回診察に来て私と話をしたり、

そういう生活を続けていければよいのだという話の中での言葉です。

そして驚くなかれ、生まれてこのかた「怒ったことがない」そうです!

 

心の奥がしんしんとして深く自省させられる日でした。

 

 

通所リハビリに来られている87才の女性の方から頂いた自作の画です。

色合いと構成がすばらしく絵画展にも入賞した画だそうです。

有り難く飾らせていただいています。

 

理事長 坪内みゆき

 

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「人を大切にするケア」を目指して 2013

 

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

グループホームひおきの里・小規模多機能ホームひおきの丘が

皆様のご支援を頂いて開設してから初めてのお正月を迎えました。

 

至らない点も多々ありましたが、皆様からご指摘ご助言を頂きながら

職員一丸となって精一杯のケアを提供する努力をいたしております。

 

新年を迎えるにあたり、医療法人みゆき会と致しましては

「人を大切にする」法人を目指していきたいと考えています。

地域包括ケアシステムの構築を国が積極的に進めているところでありますが

患者様・入居者様・利用者様へのケアや医療の提供において

さらには地域の住民の方々との交流や地域社会におけるみゆき会の役割、

また一企業としての人材育成の場面でも、「人を大切にする」という

全くもってあたりまえのことを行動規範としていきたいと考えております。

 

なかなか不況の波は簡単には引いてくれず

胸の詰まるニュースを耳にする日々ではありますが

皆様とは楽しいこと嬉しいことには一緒に笑い喜び

悲しいことつらいことには一緒に涙し励まし合って

「共に寄り添い共に暮らし」ていきたいと思います。

 

本年もどうかご支援の程よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

理事長 坪内みゆき

 

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共に寄り添い 共に暮らし それぞれの時間 それぞれの人生

 

ひおき介護施設がスタートして、早いもので6ヶ月が経ちました。

これはひおき施設の理念を、日吉町在住の友人に書いてもらったもので、

施設の入り口2カ所に飾ってあります。

 

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認知症ケアの奥深さを思い知らされる毎日の中で

介護の現場が人対人である限り

介護に携わる人の道徳観を正しい位置に置くために

こういう言葉が必要になるのだと思っています。

 

認知症という病気にかかわらず

自分ならどういう暮らしを望むのか・・・

自分の家族ならどういう人生を送らせてあげたいのか・・・

 

みゆき会の職員も日々葛藤、模索しながら、自己鍛錬を続けています。

 

理事長 坪内みゆき

 

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みゆき会念願のホームページがスタート!

 

暑い上に降灰の日々が続き、いくら灰には慣れている鹿児島県人でも大変です。

 

さて、以前からホームページを立ち上げたいと考えておりましたが

地域密着型施設の完成を機に、ついにホームページが出来上がりました。

 

ホームページの意義は

みゆき会を皆さんに知っていただくこと

それから、みゆき会の方向性を職員間で再確認して目標を定めること

両面の意味合いがあると思っています。

 

地域どっぷり型と冗談で言っておりますが

ひおきという場所が地域の皆さんの安住の場所になるように

医療、介護、福祉、3者の架け橋となれるように

広い視野で事業展開をしていきたいと考えています。

 

「ひおきで生まれたのだから、最後までひおきで暮らしたい」

そんな住民の心からの声を胸に職員全員が一丸となってがんばっていきます。

 

これは自宅から見える桜島です。

 

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それでは、今日も灰にも負けず明るく楽しく素敵な一日を!

 

理事長 坪内みゆき

 

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